親の代から、皮革の鞣しや商品開発をしています。
ですが、販売網をどうやって作ればいいかわからなくて困っています。
すでに商品があって、経営も長年やってきているなら、「見せ方」と「集め方」をしっかり押さえれば、うまくいきますよ!
Webマーケティング歴17年の私がご説明します♬
この記事は、すでに商品やサービスを持っていて、集客がうまくいかず困っているという方のための記事です。
また、これから事業を立ち上げたい! という人にとっても、非常に重要なポイントなので、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
Webマーケティングは幅広い施策が必要ですが、今回はビジネスの根幹である「ヒストリー」と「ペルソナ」について解説していきます。
すでに自分の売りたい商品やサービスがある人
もうすでに、
「売りたい商品やサービスがあるんだけれど、うまく集客できずに売り上げがあがらない」
というケースはよく聞きます。
クライアントのヒヤリングをしていると、会社にも商品にもちゃんとヒストリーがあって、自分たちの商品に自信も誇りもある。
でも、マーケティングの仕方がさっぱりわからず、従業員の給料を払って、会社を維持するのに毎月ギリギリ…というお悩みがある方は非常に多いです。
でも、このケースの場合、しっかりと設計図を立ててゴールを決め、必要なコンテンツを作り込んで発信していくだけで、グンと効果が出ます。
その設計図の根幹に、「ヒストリー」と「ペルソナ」がないと、商品の魅力は表現できません。
ヒストリーとペルソナをしっかり作り込むと、「ファンづくり」ができます。
ヒストリーを作ってみよう

商品の魅力もそうですが、その商品が生まれた背景にあるヒストリーを作ってみましょう。
嘘や作り話じゃだめですよ(笑)
嘘や作り話は、行間から「安っぽさ」が滲み出て、人の心を打つことはできません。
あなたのビジネスを、もう一度スタートの地点に立ち返って思い返してみましょう。
あなたの商品やサービスを見つめ、以下の項目をチェックしてみてください。
ヒストリーをつくるときのチェックポイント
- 創業何年ですか?創業者は、どんな『想い』があって、そのサービスや商品を作ったのでしょうか?
- その商品やサービスを生みだすまでの、挫折や失敗はありましたか?
- それは何ですか?挫折や失敗を乗り越えた「気づき」や「価値観の変化」はありましたか?
- それを「シンプル」な文章で、あなたのヒストリーとして文章化してみてましょう
あなたはすでに、「この商品(サービス)は、絶対に誰かの役に立つ!」「品質も高く、満足していただけるはず!」という確信があるはずです。
とても大切なワークです。
複数人で経営している場合
経営者や幹部がいて、複数人で経営している場合は、それぞれがヒストリーの文章を考えてみましょう。
できあがったら、それぞれの文章を読み合い、そして声に出して読み上げてみましょう。
それぞれが考えたヒストリーから、「どの言葉が胸を打つか」「どの表現が、創業の想いを端的に表しているか」をピックアップしていきます。
マウントを取ったり、恰好つけてはいけない
「士業」と呼ばれる人がやりがちなのがこれです。
士業じゃなくても、すでにお客さんがいて、「知られざるあなたの顔」を知らない場合、あなたの過去の挫折や出来事を語るのは抵抗があるかもしれません。
自分の弱みや過去の挫折を話すことに抵抗がある、というケースです。
「こんなことを言ったら、クライアントを失望させてしまうんじゃないか」
「こんなことを言ったら、クライアントが離れていくんじゃないか」
「そんなことを言えば、私の権威に傷がつくのではないか」
「こんなことを言ったら、同業の競合他社にバカにされるんじゃないか」
どうでしょう?
心当たりはありませんか?
ですが、人が関心を持つのは、商品はもちろんですが「誰が」作っているのか、ということです。
いい言葉ばかり、カッコいい言葉ばかりを並べて、成功している今の姿を見せるだけの経営者って、なんだか胡散臭くないですか?(笑)
人が共感し、心を打つのは、あなたが「どうやって挫折を乗り越え、今があるのか」というヒストリーです。
等身大の発信をすると、人々の共感を生みます。
挫折、ダメダメだった過去の自分をさらけ出し、「今、どんな努力をしているのか」「どんな夢や目標を持って頑張っているのか」「どんな想いを伝えたいのか」。
革製品の場合、世の中に様々なブランドがありますし、個人で販売しているお店もたくさんあります。
商品だけで勝とうとしても、難しいのです。
誰が、どんな想いで作って販売しているのか。
その思いに共感した人が、「あなたから買いたい」「このお店で買いたい」と思うのです。
ペルソナを決めましょう
その商品が欲しい、と思える人はどんな人でしょうか。
- 年齢
- 職業
- 年収
- 性格
- 家族構成
- 趣味
具体的にビジョンとなってあなたの中に映し出されるくらいまで考えるのが大切です。
でも、売りたい人は幅広い年齢層なんです。
お孫さんのためにプレゼントしたいっていうお年寄りもいるし、自分へのご褒美にと購入される社会人の方もいますし・・・
ですが、商品にはターゲットとなるペルソナがあるはずなんです。
たとえば、同じ革製品だったとしても、こんなに様々な種類がありますよね。
- 日々の家計管理をする主婦が欲しがる長財布
- パソコンが入るビジネスバッグ
- 野球のグローブ
- 金運アップ向けの財布
- 革製のエプロン
- 革製の文房具
もう、無限大に広がっていきます。
日々の家計管理をする主婦が欲しがる長財布なら、ペルソナは女性ですよね。
子供がいない、ダブルインカムの働く女性なのか、専業主婦なのか。
子供がいて、日々家事に追われている忙しいお母さんなのか。
その人は、どんなことに悩んでいて、どんなモノが欲しいと思っているのか。
世帯年収や、良く読んでいる雑誌、趣味、暮らしなどを想像していきます。
なんとなく人物像が浮かびあってきましたか?
野球のグローブなら、ペルソナは少年野球の子供たちなのか、それとも指導者なのか。もしくはプロの野球選手や玄人向けの高級・本物志向の人たちなのか。
革製のエプロンなら、使う人は靴職人? 庭師? それとも週末に趣味で車やバイクを改造したりメンテナンスするお父さん?
じっくり考えて、「一人だけ」ペルソナを作ってみましょう。
うーん。
でも、ほぼ全部の商品を扱ってるんですよ。
財布も、鞄も、グローブも作ってます。
ECサイトなら、色々な商品を扱うということもできます。
とはいえ、その中でも一番力を入れたい商品を決めておきましょう。
商品のジャンルが明らかに違う商品があれば、それは同じサイトに入れません。
ゆうたさんのケースでいうと、「野球のグローブ」は明らかにジャンルが違うので、同じサイトには入れない、という風にします。
色々商品がある場合は、その商品の紹介記事毎にペルソナを決める、という方法で大丈夫です。
ひとつの商品をメインで売り出したい場合
「野球のグローブ」というのは、明らかに他の商品とターゲットが違います。
財布やエプロン、小物類は同じサイトでカテゴリ分けをして販売してもいいですが、野球のグローブを探している人が検索するときに入力するキーワードとは大きくズレているからです。
たとえば、野球のグローブを探している人は、こんなキーワードで探してくるでしょう。
「野球 グローブ 丈夫」
「野球 グローブ 安い」
「野球 グローブ 本格的」
「野球 グローブ 修理」
こんなキーワードで検索してきたユーザーが開いたサイトが、財布もビジネスバッグも販売していたら、こう思います。
「なんだ、専門的なお店じゃないんだな」
たしかに!
野球のグローブを買いたい人は、専門的な知識がある人から買いたいはずです。
なぜなら、「こういうところが困っている」という悩みに答えてもらいたいからです。
色んな商品を仕入れて販売しているだけの人に、グローブについて質問したいと思いませんよね?
質問して、答えてくれたとしても、その答えの信ぴょう性って疑わしくないですか?
お客さんは納得した上で、自分にとって最高のグローブが欲しいはず。
つまり、専門性を有する商品を売りたい場合は、専門性の高いサイトを作るのが鉄則です。
あなたがその商品や素材に詳しいのなら、それは他社との圧倒的な差別化になり、強みとなります。
この強みを最大限に出すためには、専門性の高いサイトにつくる。
「このサイトは、すごく色んなことが専門的に詳しく書かれている!」と思ってもらえれば、信頼感や権威性もアピールできます。
専門性を上げるためのコンテンツマーケティングに関しては、別の記事で解説していきます!
もっと知りたい!という人は、ぜひ「お気に入り」に入れてチェックしてみてくださいね♬
不特定多数の「誰か」に向けて書いても、誰の心にも刺さらない
ペルソナを作る理由はこれです。
不特定多数の誰かに向けて発信する内容は、全体的にボヤけてしまいます。
ペルソナを決めると、その一人に向かって語りかけるように書くことができます。
自然と「皆さんは」という表現ではなくなり「あなたは」という一人称の文章になるはずです。
読み手は、「あなた」と語られたら「他人事ではなく自分事」となり、読み進めていきます。
ペルソナが合っていると、「え? この記事、まるで私のことを言っているみたい!」と読み手を引き込んでいきます。
でも、もしペルソナの世代が違う人だったら、せっかくサイトに来てくれたのに、逃してしまうんじゃないですか?
いえいえ。
「一人の心にも刺さらない記事は、誰の心にも響かない」のです。
たとえ、記事のペルソナが読み手とズレていたとしても、その記事のペルソナがしっかり固まっていて、説得力がある内容に仕上がっていれば商品は売れていきます。
大企業のすべてが、商品を売り出すときにはこのペルソナをガッチリ作り上げてからプロモーションしています。
今「ストーリー」と「ペルソナ」がない人は、ぜひ頭をひねって作ってみましょう!
Webマーケティングの根幹で、とても重要な部分です。